八巻酒造店のあゆみ



八巻酒造店は、文久二年(1862年)の創業、150年以上の歴史を持つ由緒ある蔵元です。
先祖代々受け継がれてきた伝統を守りながら、地元の米と水にこだわった、本物の日本酒を造り続けています。
2014年、長年酒造りを支えてきた杜氏が引退。酒造りの経験が浅かった若き5代目にとって、大きな壁が立ちはだかりました。
そのような中でも家族総出で酒造りに励み、国や専門機関の研修にも積極的に参加し、最新の醸造技術についても学びました。
そして昔よりの伝統を受け継いだのが、銘酒「男山」でした。
近年、日本の食文化を代表する日本酒は世界中で注目を集めています。八巻酒造店では、こうした流れを受け、若い世代の方や海外の方にも楽しんでいただけるような日本酒造りを目指しています。
日本酒は、温度によって味が変化するなど、ビールや焼酎とは異なる奥深い魅力があります。そして、何よりも食事を引き立てる、まさに「食の相棒」と言える存在です。
冷や、ぬる燗、熱燗など、様々な温度で楽しむことができる日本酒の魅力を、もっと多くの人に知ってもらいたいと考えています。
八ヶ岳の恵みと酒造り

八巻酒造店の酒造りは、田園風景が広がる静かな環境の中で、昔ながらの製法を守り一滴一滴丁寧に醸されています。
山梨県北杜市高根町は、雄大な八ヶ岳連峰を望む自然豊かな地域です。この恵まれた環境は、古くから人々の豊かな暮らしを支えてきました。この八ヶ岳の恵みが、酒造りにおいても上質な日本酒を生み出してくれています。
清冽な水
地下96メートルから汲み上げる井戸水は、年間を通じて13℃と温度が一定している八ケ岳の伏流水。
八ヶ岳の麓から湧き出る水は軟水でミネラルバランスが良く、日本酒造りに最適です。この水は、米を洗い、麹を仕込むなど、酒造りの全工程で用いられ、日本酒に爽やかでキレのある味わいを与えます。
冷涼な気候
高原特有の冷涼な気候は酵母の活動を穏やかにし、じっくりと熟成させるのに適しています。そのため、高根町で造られる日本酒は、風味豊かで奥深い味わいが特徴です。
肥沃な大地
純米酒の原料米のほとんどは県産「あさひの夢」を使用。八ヶ岳の火山灰が堆積した肥沃な大地は美味しい米を育みます。酒造りに欠かせない米は、日本酒の味を左右する重要な要素であり、地元の米は、その風味を最大限に引き出すことができます。